フィリピン帰りのヨコピーノ

フィリピンで8年暮らしましたが2020年3月に帰国して、そのまま日本にいます。フィリピンの話題や自分自身の暮らしを書いています。

マルコス氏とドゥテルテ氏の同盟が決裂

おはようございます。


 フィリピン現地紙は、マルコス


大統領とドゥテルテ前大統領の


同盟が決裂した、と伝えています。


 フィリピンのフェルディナンド・


マルコス・Jr.大統領が権力の座に就いて


から2年も経たないうちに、彼の家族と


彼の火種の前任者ロドリゴ・ドゥテルテ


氏との同盟関係は打ち砕かれた。


薬物乱用の告発、国を分裂させる脅し、


クーデター計画の噂により、2022年の


選挙に向けて手を組んだマルコス家と


ドゥテルテ家の結束という表向きの


面影は崩れ去った。


 フィリピンの政治は長年にわたり


家族経営であり、エリート氏族が国を


統治し、便宜を図ったり、票を買収


したり、暴力に訴えたりすることで


何世代にもわたって地位を維持


してきた。


家族は権力を獲得し維持するために


他の人々と便宜を図る同盟を結ぶことが


多いが、政治的野望が衝突したり、約束


が守られなかったりすると、その関係が


悪化する可能性がある。


元独裁者の息子で同名のマルコス氏は、


家族の歴史を白塗りする大規模な


ソーシャルメディアの誤った情報


キャンペーンの後、地滑り的な勝利で


大統領の座についた。


副大統領候補のサラ・ドゥテルテ


前大統領の娘は、家族の故郷ミンダナオ


島から重要な支持を得るのに貢献した。


マルコス氏とドゥテルテ氏は、2025年


の中間選挙と2028年の大統領選挙に


向けてライバルの支持基盤を強化し、


重要な地位を確保し始めたため、


最終的には崩壊すると広く予想


されていた。


しかし、それがこれほど早く、または


それほど見事に起こることを予測した


観測者はほとんどいませんでした。


'麻薬中毒者'


1月28日、ドゥテルテ大統領は故郷


ダバオでの支持者集会の先頭に立ち、


マルコス氏を「麻薬中毒者」と非難し


末息子のセバスティアン・ドゥテルテ氏


はマルコス氏は辞任すべきだと述べた。


マルコス氏は翌日、前任者による強力


なオピオイドフェンタニルの長期使用が


健康に悪影響を及ぼしたと主張して


反撃した。


どちらの男性も、相手の薬物使用疑惑の


証拠を提出しなかった。


この泥仕合は、ドゥテルテ大統領が反対


している1986年に父親が軍支援の反乱に


よって権力の座から追放された後に導入


された憲法改正運動をマルコス氏が支持


したことが引き金となったようだ。


マルコス氏は、より多くの外国投資を


受け入れるために憲法の経済条項を


調整することに前向きだと述べて


いるが、批評家らは、この措置が同氏の


在任期間延長に道を開く可能性があると


警告している。


アナリストらによると、ドゥテルテ


前大統領は娘が政権から排除されており


マルコス大統領が数千人を殺害した麻薬


戦争の捜査をフィリピン国際刑事裁判所


に許可する可能性があることも懸念


していた。


ドゥテルテ氏が先週、ミンダナオ島を


他の諸島国家から分離するよう求めた


ため、状況はさらにエスカレートし、


一部の地元政治家はドゥテルテ氏が


扇動罪で起訴される危険があると


警告した。


治安当局のトップらはあらゆる分離


主義運動の鎮圧を急いでおり、


エドゥアルド・アノ国家安全保障問題


担当補佐官は政府が「共和国を解体


しようとするあらゆる試みを鎮圧し


阻止するためにその権限と軍隊を


行使する」と述べた。


「卑劣な扱い」


フィリピン国軍のロメオ・ブラウナー


司令官は先週末、ミンダナオ島の軍事


基地を訪問し、軍隊に対し「正当に


構成された当局」に忠誠を尽くすよう


呼び掛けた。


この訪問は、マルコスを権力の座から


引きずり下ろす陰謀について地元


メディアが報じた一連の噂(当局は


否定)を受けて行われた。


サント・トーマス大学政治学教授


デニス・コロナシオン氏は、離脱を


求めることは「大統領がドゥテルテ家


の人々をあまり良く扱っていないと


いう強いメッセージ」を送ることに


なるとAFPに語った。


マルコス氏がサラ・ドゥテルテ氏が


希望していた国防長官のポストを


拒否し、代わりに問題を抱えた教育


ポートフォリオを彼女に与えた後、


マルコス氏の任期の早い段階で関係


に亀裂が生じ始めた。


マルコス氏はまた、中国に友好的な


ドゥテルテ氏の下で関係が悪化した後


フィリピンの伝統的な同盟国である


ワシントンとの関係修復にも努めた。


マルコス氏は11月、ドゥテルテ氏が


麻薬戦争の捜査を開始したハーグの


法廷から同国を撤退させてから4年以上


が経過し、ICCへの再加盟の可能性は


「検討中」であると述べた。


しかしマルコス氏は先月、政府は


ICCの調査に協力しないと主張した。


サラ・ドゥテルテ副大統領は先週、


大統領に近い人々から「卑劣な扱い」


を受けたと主張したが、マルコス氏を


直接批判することは避けるよう注意


してきた。


ドゥテルテ前大統領の後継者に対する


攻撃にもかかわらず、マルコス氏は


サラ・ドゥテルテ氏との関係に変化は


なく、彼女を教育長官に留めると


述べた。


現在進行中の家族メロドラマのもう


一人の主要人物は、マルコスのいとこ


で下院議長という強力な地位にある


マルティン・ロムアルデスだ。


同氏は2028年の大統領就任を目指す


と広く予想されており、人気の高い


サラ・ドゥテルテ氏と対戦する可能性


がある。


ロムアルデス氏は昨年、副大統領職と


教育省から数百万ドルの特別機密費を


剥奪する取り組みの先頭に立って


ドゥテルテ氏の怒りを買った。


そして、マルコス氏が過半数の支持


を得ている下院は、主催者の一人が


旅費を巡ってロムアルデス氏を告発


したことを受け、親ドゥテルテ氏


支持のラジオ・テレビ放送局の


免許剥奪を求めている。


2022年6月30日、マニラのマラカニアン


大統領宮殿敷地内で行われたマルコス


の就任式に参加する次期フィリピン


大統領フェルディナンド・マルコス・


ジュニア氏(左)と退任するロドリゴ


・ドゥテルテ大統領(中央)。


フィリピンの故独裁者フェルディナンド


・マルコスの息子は、 6月30日に大統領


に就任し、一族を国の最高職に戻すため


の数十年にわたる取り組みが完了する。

大統領就任式の様子です。


マルコス・ファミリーです。


赤いドレスの女性は、イメルダ元大統領


夫人です。

ドゥテルテ前大統領です。


サラ副大統領です。


マルコス大統領とサラ・ドゥテルテ


副大統領です。


フィリピンでは、権力争いが熾烈です。